「ANAアメリカン・エキスプレス・ゴールド・カード(ANAアメックスゴールド)」は、ANAマイルを効率良く貯めたい旅行好きやビジネスマンにとって、常に候補に挙がる一枚です。
年会費は34,100円(税込)とゴールドカードの中でも高めの設定ですが、その分、ANAマイルの還元率の高さと、アメックスならではの充実した旅行特典が魅力です。
特に、「ポイントの有効期限が無期限」で、「マイルへの移行上限がない」というマイル特化の強力なメリットは、大量マイルを貯めて特典航空券を狙う「陸マイラー」から絶大な支持を得ています。
本記事では、ANAアメックスゴールドの持つ特典の具体的な価値と、利用前に知っておくべきデメリット、そして気になる審査の基準まで、徹底的に解説します。
この記事を読めば、あなたがANAアメックスゴールドを選ぶべきかどうか、判断できるでしょう。
ANAアメックスゴールドは最強?特典やメリット
ANAアメックスゴールドは、単なるゴールドカードではなく、「ANAマイルを貯める」ことに特化した「マイル最強カード」としての側面を持っています。そのメリットを詳しく見ていきましょう。
1. マイル還元率が実質無期限・無制限で1.0%超え
ANAアメックスゴールドの最大の強みは、マイル移行の制約の少なさにあります。
- ポイント有効期限が無期限: 貯めた「メンバーシップ・リワード」のポイントに有効期限がないため、長期間かけて大量のマイルを貯めることが可能です。(ANAマイル自体には有効期限があります。)
- マイル移行手数料が無料: 年会費に含まれており、ポイントをANAマイルへ交換する際の手数料が一切かかりません。
- マイル移行上限なし: プロパーのアメックスカードとは異なり、ANAマイルへの移行に年間上限が設定されていません。どれだけ決済しても、貯めたポイントはすべてマイルに交換できます。
2. ANAグループ利用でマイルが爆発的に貯まる
ANA関連の決済で、通常よりもさらにポイント(マイル)が貯まりやすくなります。
- フライトマイルが25%アップ: ANAグループ便に搭乗する際、通常のフライトマイルに加えて25%のボーナスマイルが加算されます。(一般カードは10%)
- ANAグループでポイント2倍: ANA航空券や旅行商品、機内販売、ANA FESTAなど、ANAグループでの利用はポイントが2倍(100円=2ポイント=2マイル相当)になります。
3. 空港・旅行関連の特典が充実している
マイルを特典航空券に変えて旅に出る際、その旅を快適にする特典が豊富に付帯しています。
国内外29ヶ所の空港ラウンジを、カード会員本人だけでなく同伴者1名まで無料で利用できます。
海外旅行からの帰国時、空港(成田、中部、関西)から自宅までスーツケース1個を無料で宅配できます。
重い荷物から解放され、帰宅後の負担が大きく軽減されます。
ANA国際線利用時、ビジネスクラス向けの「優先チェックインカウンター」を利用できるため、長蛇の列に並ぶことなくスムーズに手続きが可能です。
4. 最高1億円の旅行傷害保険と手厚いプロテクション
旅行中の万が一に備えた保険・補償が手厚く付帯しています。
- 海外旅行傷害保険: 最高1億円(利用付帯)、国内旅行傷害保険:最高5,000万円。
- 航空便遅延費用補償: 飛行機が遅延・欠航した場合に発生した宿泊費や食事代を補償してくれます。
- ショッピング・プロテクション®: カードで購入した商品の損害を、購入日から90日間、年間500万円まで補償してくれます。(自己負担額あり)
特に海外旅行でありがちな航空機の遅延や欠航の損失を補填する保険は好評です。
航空機の遅延や欠航に伴う費用をカバーする「航空機遅延保険」も利用付帯されているため、旅程に変更が生じた場合でも対応してもらえます。
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ANAアメックスゴールドのデメリット
ANAアメックスゴールドは優秀なカードですが、デメリットも存在します。これらが自分のライフスタイルに合っているか確認しましょう。
1. 年会費がゴールドカードとしては高額
最も大きなデメリットは、年会費34,100円(税込)というコストの高さです。
他の一般的なゴールドカード(1万円〜1.5万円程度)と比較すると、2倍以上の費用がかかります。
年会費をペイするには、ANA便の利用頻度が高い、またはマイル移行上限がないメリットを活かせるほどの決済額があるなど、特典を最大限に活用できる方でないと「年会費負け」する可能性があります。
2. 電子マネー・ポイント付与に弱い
電子マネーへのチャージでポイントが付与されないケースが多く、ポイントの多重取りには不向きです。
ANA Pay、モバイルSuica、楽天Edyなどへのチャージがポイント付与の対象外となるため、日常の細かい決済でマイルを貯める効率は、他のカードに劣る場合があります。
3. プロパーカードに付帯するダイニング特典がない
アメックスのプロパーカード(アメックスゴールド・プリファードなど)に付帯する「招待日和(高級レストラン2名利用で1名分無料)」のようなダイニング特典は付帯していません。
マイルや旅行特典に特化している分、食費に関する優待を重視する方にとってはデメリットとなります。
4. 旅行保険が「利用付帯」である
海外・国内旅行傷害保険は、旅費をANAアメックスゴールドで決済した場合に適用される「利用付帯」が基本です。
カードを持っているだけで自動的に保険が適用される「自動付帯」ではないため、旅行代金を他のカードで支払うことが多い方は、万が一の際に保険が使えないリスクがある点に注意が必要です。
ANAアメックスゴールドの年会費
ANAアメックスゴールドの年会費体系を確認しましょう。
本会員年会費
34,100円(税込)
- 他のゴールドカードと比較すると高額ですが、マイル移行手数料(通常数千円)が無料であること、25%のフライトボーナスマイル、同伴者1名無料の空港ラウンジ特典などの付帯サービスを考慮すると、ヘビーユーザーにとっては十分に見合うコストです。
家族カード年会費
17,050円(税込)(1名あたり)
- 家族カードも高額なため、家族で利用する際は年会費総額が大きな負担になります。
- ただし、家族カード会員もフライトボーナスマイルや同伴者1名無料の空港ラウンジ特典など、本会員とほぼ同等の特典を利用できるため、夫婦や家族で旅行する機会が多い場合は、特典の価値も高まります。
ANAアメックスゴールドの審査は甘い?厳しい?
ANAアメックスゴールドの審査は、一般的なゴールドカードと比較して**「やや厳しい」**傾向にありますが、アメックスの最上位カード(プラチナなど)ほど厳しいわけではありません。
申し込みの基準
- 年齢: 満20歳以上
- 収入: 定職があり、安定した継続的な収入がある方(専業主婦は配偶者の情報で申し込み可能)
審査通過に必要な年収目安
公式には公開されていませんが、多くの審査情報から判断すると、以下の年収が目安とされています。
- 最低限の目安: 年収300万円〜400万円
- 確実に通過を狙う目安: 年収400万円以上で、勤続年数が3年以上
審査で特に重視される3つのポイント
アメックスの審査は、単に年収の高さだけでなく、以下の総合的な信用力を重視します。
- 安定した収入: 年収額よりも、「勤続年数」が長く「定職」についているなど、収入の継続性が重視されます。
- クレジットヒストリー(クレヒス): 過去にクレジットカードやローンの支払い遅延(延滞)がないかという信用情報が最も重要です。
- 多重申し込みを避ける: 短期間に複数のクレジットカードに申し込むと、「お金に困っている」と判断され審査に不利になるため、申し込みのタイミングには注意が必要です。
ご要望に基づき、ANAアメックスゴールドに関する質問をQ&A形式でまとめます。
ANAアメックスゴールドに関するQ&A
Q1. ANAアメックスゴールドの審査に必要な年収はいくらですか?
A. 公式な年収基準は非公開ですが、一般的に「400万円以上」が目安とされています。
ANAアメックスゴールドの申し込み条件は「満20歳以上で、安定した継続的な収入のある方」とされています。
年収の絶対額よりも、収入の「安定性」(勤続年数や職業)と、過去のクレジットヒストリー(クレヒス)**に支払い遅延などの問題がないかどうかが重要視されます。
年収が400万円前後あり、勤続年数が3年以上あると、審査通過の可能性は高まると言われています。
Q2. ANAアメックスゴールドのプライオリティ・パス、空港ラウンジ利用の特典内容は?
A. 国内外の空港ラウンジが利用可能ですが、プライオリティ・パスの利用回数には制限があります。
| サービス名 | 特典内容 | 利用回数・条件 |
| プライオリティ・パス | 世界1,300カ所以上の提携ラウンジが利用可能。 | 年間2回まで無料。3回目以降は1回あたり35米ドル。 |
| 国内空港ラウンジ | 国内の主要空港ラウンジ(羽田、成田、伊丹など)の一般カードラウンジ。 | 本人と同伴者1名まで無料で利用可能。 |
| 家族カード | 家族カード会員も、プライオリティ・パスを年間2回まで無料で発行・利用可能。 | 3回目以降や同伴者は、同様に35米ドル/回。 |
- 注意点: プライオリティ・パスは「スタンダード会員」に無料で登録できますが、利用は年2回までです。年3回以上利用する場合は、利用回数が無制限のカード(ANAアメックスプレミアムなど)を検討する必要があります。
Q3. ANAアメックスゴールドの最新のキャンペーン情報はありますか?
A. 期間限定で、入会後一定額の利用を達成すると、最大で「100,000マイル相当」が獲得できるキャンペーンが実施されています。
(2025年10月現在の情報に基づきます。詳細は公式サイトでご確認ください。)
| 特典の種別 | 条件 | 獲得ポイント/マイル相当 |
| 入会ボーナス | カード付帯特典 | 2,000マイル |
| 利用ボーナス | 入会後3ヶ月以内に合計200万円以上利用達成 | 最大80,000ボーナスポイント(マイル相当) |
| 通常利用ポイント | 3ヶ月で200万円利用分の通常獲得ポイント | 20,000ポイント(マイル相当) |
| 合計(最大) | 3ヶ月で200万円の決済 | 100,000マイル相当 |
- マイ友プログラム: 他のANAカード会員からの紹介で入会すると、上記に加えてさらに2,000マイルが加算される制度もあります。
Q4. ANA アメックス ゴールド(法人/ビジネス)の評判はどのようなものですか?
A. 「ANAマイルに特化した法人カード」として、個人事業主や経営者から高評価です。
ANAアメックスビジネスゴールドカード(※ANAと提携した法人向けゴールドカード)は存在しないため、ここでは「アメリカン・エキスプレス・ビジネス・ゴールド・カード」の評判も踏まえて回答します。
- 良い評判:
- ANAマイルを効率的に貯めやすい: 法人決済を集中させることで、経費から大量のANAマイルを貯めることが可能です。
- 高いステータス性: 特にアメックスのビジネスカードはステータス性が高く、法人代表者としての信用力を示すツールとなります。
- ビジネスサポート: 経費管理の効率化や、出張時の手厚いトラベルサポートが充実しています。
- 注意点(デメリット):
- 年会費が高い: 年会費が個人用ゴールドカードよりさらに高額になる傾向があります。
- ANA関連の特典が個人用より弱い場合も: ANAとの提携がないプロパーのビジネスゴールドカードの場合、個人用ANAアメックスゴールドのようなフライトボーナスマイル等の特典は付帯しません。
Q5. ANAアメックスゴールドへの切り替え方法を教えてください。
A. 主に「一般カードからの切り替え申し込み」と「インビテーション経由」の2種類の方法があります。
- ANAアメックス一般カードからの切り替え(アップグレード):
- 方法: アメックスのウェブサイトや電話、または郵送でアップグレードを申請します。
- 注意点: カードの発行から原則6ヶ月以上経過していること、カード利用状況が良好であることが条件となります。切り替えには改めて審査があります。
- 異なる国際ブランドのANAカードからの切り替え:
- 方法: 既存のカードを解約せずに、ANAアメックスゴールドに新規で申し込みます(多重申し込みに注意)。ANAマイレージクラブのお客様番号を継続して使用することで、マイル口座は引き継がれます。
Q6. ANAアメックスゴールドのインビテーション(招待)はありますか?
A. はい、通常のANAアメックス一般カードの利用実績に応じて、アップグレードのインビテーションが届くことがあります。
- インビテーションの意義: アメックスから「優良な利用者」と認められた証であり、インビテーション経由で申し込むと、審査が比較的スムーズに進む可能性があります。
- インビテーションが届く条件(目安):
- ANAアメックス一般カードを半年以上継続利用している。
- 年間利用額が50万円〜100万円程度あり、安定した利用実績がある。
- 支払いの遅延や滞納がない(良好なクレジットヒストリー)。
- 注意点: インビテーションが届いても審査が免除されるわけではありません。また、インビテーションを待たずに、公式サイトから直接ANAアメックスゴールドに申し込むことも可能です。

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